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「ウシ」の版間の差分

2,475 バイト追加 、 2023年10月23日 (月)
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Jin.kato (トーク | 投稿記録)
ページの作成:「{{辞書情報 | 用語 = ウシ | 読み = うし | 英語表記 = cattle(家畜のウシ),bovine(ウシ属の動物) | 学名 = ''Bos taurus'',''Bos Indicus''(ゼブー) | 画像 = アバディーンアンガス(雄).jpg | 画像のキャプション = アバディーンアンガス(雄)<br> (独)家畜改良センター提供 }} '''ウシ'''(うし)は、狭義では家畜のウシを指し、鯨偶蹄目ウシ科ウシ属の…」
 
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ウシの特徴として、2つに割れた[[蹄]]や、[[反芻胃]]をもち、[[角]]を有するものが多い。また反芻動物は上顎の切歯と犬歯がなく、かわりに[[歯床板]]がみられる。
ウシの特徴として、2つに割れた[[蹄]]や、[[反芻胃]]をもち、[[角]]を有するものが多い。また反芻動物は上顎の切歯と犬歯がなく、かわりに[[歯床板]]がみられる。
日本では、牛肉の英名はbeef(ビーフ)一択であるが、欧米では、子牛肉を英語でveal(ヴィール)、フランス語でveau(ヴォー)、イタリア語ではvitello(ヴィテッロ)などと呼び分けている。子牛肉は、柔らかさや希少性から高値で取引されるが、わが国においては、子牛で出荷するよりも成牛で出荷した方が利益が出るため、生産量が少なく、ほとんど流通していないのが現状である。


== 家畜化の歴史 ==
== 家畜化の歴史 ==
今から8千年ほど前に、西アジア(イラン高原北部)周辺で、野生のウシであった[[オーロックス]](原牛)を飼い慣らして、まず食用(肉用)として家畜化し、やがて乳用や役用としても利用、改良されていったと考えられている。熱帯地方にはインドで家畜化された''Bos Indicus''が、温帯地方にはヨーロッパで家畜化された''Bos taurus''が多く存在する。
今から8千年ほど前に、西アジア(イラン高原北部)周辺で、野生のウシであった[[オーロックス]](原牛)を飼い慣らして、まず食用(肉用)として家畜化し、やがて乳用や役用としても利用、改良されていったと考えられている。熱帯地方にはインドで家畜化された''Bos Indicus''が、温帯地方にはヨーロッパで家畜化された''Bos taurus''が多く存在する。


用途に応じて、乳用、肉用、役用として改良されてきた。[[肉用牛]]は、前駆も後躯も肉付きがよくなるように、真横から見ると長方形の豊かな体躯をもつのに対し、[[乳用牛]]は肉用牛に比べて痩せているが、後躯の[[乳房]]が発達した台形の体型をもつ。逆に[[役用牛]]は、農耕や運搬に適するように前駆が発達した台形の体型をしている。
用途に応じて、乳用、肉用、役用として改良されてきた。肉用牛は、前駆も後躯も肉付きがよくなるように、真横から見ると長方形の豊かな体躯をもつのに対し、乳用牛は肉用牛に比べて痩せているが、後躯の[[乳房]]が発達した台形の体型をもつ。逆に役用牛は、農耕や運搬に適するように前駆が発達した台形の体型をしている。
また、飼養地域に合うようにも改良され、北部のウシは寒さに強いことや、粗食や粗放に耐えるのに対して、南部は暑さに強く、ダニなどの害虫や熱帯特有の病気に抵抗性をもつといった特徴がある。
また、飼養地域に合うようにも改良され、北部のウシは寒さに強いことや、粗食や粗放に耐えるのに対して、南部は暑さに強く、ダニなどの害虫や熱帯特有の病気に抵抗性をもつといった特徴がある。


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# 肉用種<br>[[ヘレフォード]]、[[アバディーンアンガス]]、[[シャロレー]]など世界各地にさまざまな品種が飼育されている。
# 肉用種<br>[[ヘレフォード]]、[[アバディーンアンガス]]、[[シャロレー]]など世界各地にさまざまな品種が飼育されている。
# 乳用種<br>[[ホルスタイン]]、[[ジャージー種|ジャージー]]などがあり、ホルスタインはわが国だけでなく世界的にもっとも多く飼育されている。
# 乳用種<br>[[ホルスタイン]]、[[ジャージー]]などがあり、ホルスタインはわが国だけでなく世界的にもっとも多く飼育されている。
# 役用種<br>中国原産の[[黄牛]]など。
# 役用種<br>中国原産の[[黄牛]]など。
# 兼用種<br>乳肉兼用種としては、[[シンメンタール]]や[[デイリーショートホーン]]など、役肉兼用種として[[キアニナ]]、[[韓牛]]など、乳肉役兼用種としては[[ノルマン]]がある。わが国の[[和牛]]も戦前は役肉兼用であったが、現在はほぼ肉専用である。
# 兼用種<br>乳肉兼用種としては、[[シンメンタール]]や[[デイリーショートホーン]]など、役肉兼用種として[[キアニナ]]、[[韓牛]]など、乳肉役兼用種としては[[ノルマン]]がある。わが国の[[和牛]]も戦前は役肉兼用であったが、現在はほぼ肉専用である。
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# アジア系<br>''Bos Indicus''の[[ゼブー]]を中心に、[[ブラーマン]]や[[カンペンセン]]のような''Bos Indicus''と''Bos taurus''との交雑種、そして''Bos taurus''の黄牛、韓牛、和牛などがある。和牛は[[黒毛和種]]、[[褐毛和種]]、[[日本短角種]]、[[無角和種]]の4品種がある。
# アジア系<br>''Bos Indicus''の[[ゼブー]]を中心に、[[ブラーマン]]や[[カンペンセン]]のような''Bos Indicus''と''Bos taurus''との交雑種、そして''Bos taurus''の黄牛、韓牛、和牛などがある。和牛は[[黒毛和種]]、[[褐毛和種]]、[[日本短角種]]、[[無角和種]]の4品種がある。


<htmlet>imgmap</htmlet>
== 英語の呼称 ==
 
年齢や状態などにより英語の呼称が変わる。以下に例を示す。<br>
(参考:FAO Vocabularium, Animal Husbandry 1959)
 
{| class="wikitable"
! 総称
|colspan="2"|cattle,bovine
|-
!rowspan="3" | 成畜
|colspan="2"|'''雄''':bull
|-
|rowspan="2" style=" width:44px" |'''雌'''
|(経産):cow
|-
|(未経産):heifer, quey
|-
!rowspan="3"| [[子畜]]
|colspan="2"|'''一般''':calf
|-
|colspan="2"|'''雄子''':bull calf
|-
|colspan="2"|'''雌子''':cow calf, heifer calf, quey calf
|-
!rowspan="4" | 去勢畜
|rowspan="3" style=" width:44px"|'''去勢雄'''
|colspan="2"|(一般):bullock
|-
|colspan="2"|(成畜で去勢):stang
|-
|colspan="2"|(子畜で去勢):steer, stot
|-
|colspan="2"|'''去勢雌''':spayed cow
|-
!rowspan="8" | 用途
|rowspan="2" style=" width:44px"|'''[[乳牛]]'''
|colspan="2"|(一般):dairy cattle
|-
|colspan="2"|([[搾乳牛]]):dairy cow, milk cow
|-
|rowspan="2" style=" width:44px"|'''[[肉牛]]'''
|colspan="2"|(一般):beef cattle
|-
|colspan="2"|(発育段階別):veal calf, baby beef, beefling, yearling, prime bullock
|-
|rowspan="3" style=" width:44px"|'''肥育牛'''
|colspan="2"|(一般):fattening cattle, feeding cattle
|-
|colspan="2"|(若齢,脂肪沈着前):store cattle
|-
|colspan="2"|(肥育用素牛):feeder cattle
|-
|colspan="2"|'''役牛''':draught ox(draughtの代わりに、draftを用いることもある)
|-
!rowspan="5" | 状態
|rowspan="2" style=" width:44px"|'''妊娠牛'''
|colspan="2"|(一般):in calf cow
|-
|colspan="2"|(初産次):cow-heifer
|-
|colspan="2"|'''空胎牛''':empty cow
|-
|colspan="2"|'''[[乾乳牛]]''':dry cow
|-
|colspan="2"|'''泌乳末期牛''':stale cow
|}
 
== 身体各部の名称(関連図) ==
== 身体各部の名称(関連図) ==
{{使用図一覧|IMAGES=ウシの外貌.svg;ウシの体尺測定部位.svg;ウシの消化器(全体).svg;ウシの雌性生殖器(正面).svg;ウシの雌性生殖器(側面).svg;乳房.svg;ウシの雄性生殖器.svg;ウシの骨格.svg;枝肉分割方式(外側).svg;枝肉分割方式(内側).svg;ウシ皮革(全裁).svg;ウシ皮革(半裁).svg}}
{{使用図一覧|IMAGES=ウシの外貌.svg;ウシの体尺測定部位.svg;ウシの消化器(全体).svg;ウシの雌性生殖器(正面).svg;ウシの雌性生殖器(側面).svg;乳房.svg;ウシの雄性生殖器.svg;ウシの骨格.svg;ウシの蹄(裏).svg;ウシの蹄(横).svg;枝肉分割方式(外側).svg;枝肉分割方式(内側).svg;皮革の裁断部位.svg}}


=== 外貌 ===
=== 外貌 ===
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<div class="imgmap">{{filepath:ウシの体尺測定部位.svg|nowiki}}</div>
<div class="imgmap">{{filepath:ウシの体尺測定部位.svg|nowiki}}</div>


=== 消化器(全体)===
=== 消化器 ===
<div class="imgmap">{{filepath:ウシの消化器(全体).svg|nowiki}}</div>
<div class="imgmap">{{filepath:ウシの消化器(全体).svg|nowiki}}</div>


61行目: 128行目:
=== 骨格 ===
=== 骨格 ===
<div class="imgmap">{{filepath:ウシの骨格.svg|nowiki}}</div>
<div class="imgmap">{{filepath:ウシの骨格.svg|nowiki}}</div>
=== 蹄(裏) ===
<div class="imgmap debug" id="底面図">{{filepath:ウシの蹄(裏).svg|nowiki}}</div>
=== 蹄(横) ===
<div class="imgmap debug" id="断面図">{{filepath:ウシの蹄(横).svg|nowiki}}</div>


=== 枝肉分割方式(外側) ===
=== 枝肉分割方式(外側) ===
68行目: 141行目:
<div class="imgmap">{{filepath:ウシ枝肉分割方式(内側).svg|nowiki}}</div>
<div class="imgmap">{{filepath:ウシ枝肉分割方式(内側).svg|nowiki}}</div>


=== ウシ皮革(全裁) ===
=== 皮革の裁断部位 ===
<div class="imgmap">{{filepath:ウシ皮革(全裁).svg|nowiki}}</div>
<div class="imgmap">{{filepath:皮革の裁断部位.svg|nowiki}}</div>
 
=== ウシ皮革(半裁) ===
<div class="imgmap">{{filepath:ウシ皮革(半裁).svg|nowiki}}</div>


{{refguide}}
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[[Category:う|うし]]
[[Category:う|うし]]
{{キーワード|KEYWORDS= ビーフ 牛 うし beef Beef BEEF}}