「ブタ」の版間の差分

提供:畜産用語辞典
Jin.kato (トーク | 投稿記録)
ページの作成:「{{辞書情報 | 用語 = ブタ | 読み = ぶた | 英語表記 = pig | 学名 = ''Sus scrofa domesticus'' | 画像 = 大ヨークシャー(ブタ品種)(雌).jpg | 画像のキャプション = 大ヨークシャー(雌)<br> (独)家畜改良センター提供 }} '''ブタ'''(ぶた)は、鯨偶蹄目イノシシ科イノシシ属の動物をいう。イノシシを家畜化したもので、おもな用途は肉用で、肉豚(最終的に…」
 
編集の要約なし
82行目: 82行目:
|}
|}


<htmlet>imgmap</htmlet>
== 身体各部の名称(関連図) ==
== 身体各部の名称(関連図) ==
{{使用図一覧|IMAGES=ブタの外貌.svg;ブタの体尺測定部位.svg;ブタの消化器.svg;ブタの雌性生殖器(正面).svg;ブタの雌性生殖器(側面).svg;ブタの雄性生殖器.svg;ブタ枝肉分割方式.svg}}
{{使用図一覧|IMAGES=ブタの外貌.svg;ブタの体尺測定部位.svg;ブタの消化器.svg;ブタの雌性生殖器(正面).svg;ブタの雌性生殖器(側面).svg;ブタの雄性生殖器.svg;ブタ枝肉分割方式.svg}}

2023年10月23日 (月) 21:33時点における版

ブタ
ブタ
大ヨークシャー(雌)
(独)家畜改良センター提供
読み ぶた
英語表記 pig
学名 Sus scrofa domesticus

ブタ(ぶた)は、鯨偶蹄目イノシシ科イノシシ属の動物をいう。イノシシを家畜化したもので、おもな用途は肉用で、肉豚(最終的に肉(豚肉:pork)として利用されるブタ)の多くは、発育や肉質のいいデュロックを雄親、産子数が多く発育のいいランドレース大ヨークシャー雑種強勢利用のために掛け合わせたF1を雌親として交配した三元雑種である。国外では三元雑種の雄親として、ピエトレンハンプシャーが用いられることもある。また、わが国ではバークシャーや沖縄在来種アグー、国外ではイベリコ豚などが高い肉質を有するブランド豚として生産されている。

また肉以外にも、ピッグスキンの名称で皮革の原料としての利用や、人間と生物学的、生理学的、解剖学的に類似している部分が多いことから、医療研究の分野においても利用されている。品種改良により小型化したミニブタやマイクロブタは、扱いやすさから実験動物や愛玩動物としての利用もある。

ブタの特徴として、2つに割れたをもつ。犬歯が成長し続け、とくに雄の下顎の犬歯は牙となる。味覚や嗅覚が鋭い。雑食性である。成長が早く、生後1.3kg程度の子豚が半年で約100kgとなり、110~115kgで肉豚として出荷され、繁殖雌は生後8か月で130kg程度となり交配が始まる。妊娠期間は114日(3か月3週間3日)で、1度に10頭程度を産む。中国豚の梅山豚(メイシャントン)は、多産で20頭近く産む。

家畜化の歴史

ブタは、ヨーロッパからアジアの広い範囲にかけて、およそ7000年前に野生のイノシシから家畜化されたと考えられている。現在、豚の品種は400種類前後あるとされるが、実際に肉用など商業的に利用しているのは、30種程度である。品種改良は、時代や地域によって異なり、必要な用途にあわせて現在も改良が続けられている。食用での分類は、ラードタイプベーコンタイプミートタイプの3つがあり、それぞれ脂肪蓄積を重視したもの、加工品の原料となるため赤肉を重視したもの、精肉利用として脂肪と赤肉の割合をバランスよくしたものである。このうちラードタイプは、近年の健康志向から好まれなくなりつつある。そのため中ヨークシャーやデュロックなどは、ラードタイプからミートタイプへと改良の方向が変わってきている品種もある。

ブタの分類

用途による分類

ラードタイプ、ベーコンタイプ、ミートタイプの3つのタイプに分類される。

  1. ラードタイプ
    かつての中ヨークシャー、デュロックなど。どちらも現在はミートタイプに改良されている。
  2. ベーコンタイプ
    大ヨークシャー、ランドレース、タムワースなど。
  3. ミートタイプ
    中ヨークシャー、バークシャー、ハンプシャー、デュロック、ドイツ改良種など。

原産地による分類

ヨーロッパ系と中国系の分類がある。

  1. ヨーロッパ系
    大ヨークシャー(イギリス)、中ヨークシャー(イギリス)、ランドレース(デンマーク)、バークシャー(イギリス)、マンガリッツァ(ハンガリー)、ピエトレン(ベルギー)、デュロック(アメリカ)、ハンプシャー(アメリカ)など。
  2. 中国系
    梅山豚や金華豚など。

英語の呼称

年齢や状態などにより英語の呼称が変わる。以下に例を示す。
(参考:FAO Vocabularium, Animal Husbandry 1959)

総称 pig,hog,swine
成畜 (一般):boar,bran
(繁殖):stock boar,service boar
(一般):sow
(繁殖):brood sow
子畜 一般:pigling,piglet,suckling pig
離乳前:farrow
離乳後:weaner
雄子:boar pigling
雌子:gilt,yelt,yilt
去勢畜 去勢雄
(成畜で去勢):stag,brawner
(若齢で去勢):hog
去勢雌:spayed sow
状態 妊娠豚 (一般):in-pig sow
(初産次):in-pig gilt
空胎豚:empty sow
育成豚:store pig,store

身体各部の名称(関連図)

外貌

https://animalwiki.yokendo.com/images/5/55/%E3%83%96%E3%82%BF%E3%81%AE%E5%A4%96%E8%B2%8C.svg

体尺測定部位

https://animalwiki.yokendo.com/images/c/c2/%E3%83%96%E3%82%BF%E3%81%AE%E4%BD%93%E5%B0%BA%E6%B8%AC%E5%AE%9A%E9%83%A8%E4%BD%8D.svg

消化器

https://animalwiki.yokendo.com/images/c/c0/%E3%83%96%E3%82%BF%E3%81%AE%E6%B6%88%E5%8C%96%E5%99%A8.svg

雌性生殖器(正面)

https://animalwiki.yokendo.com/images/d/d6/%E3%83%96%E3%82%BF%E3%81%AE%E9%9B%8C%E6%80%A7%E7%94%9F%E6%AE%96%E5%99%A8%EF%BC%88%E6%AD%A3%E9%9D%A2%EF%BC%89.svg

雌性生殖器 (側面)

https://animalwiki.yokendo.com/images/6/6f/%E3%83%96%E3%82%BF%E3%81%AE%E9%9B%8C%E6%80%A7%E7%94%9F%E6%AE%96%E5%99%A8%EF%BC%88%E5%81%B4%E9%9D%A2%EF%BC%89.svg

雄性生殖器

https://animalwiki.yokendo.com/images/a/a8/%E3%83%96%E3%82%BF%E3%81%AE%E9%9B%84%E6%80%A7%E7%94%9F%E6%AE%96%E5%99%A8.svg

枝肉分割方式

https://animalwiki.yokendo.com/images/6/68/%E3%83%96%E3%82%BF%E6%9E%9D%E8%82%89%E5%88%86%E5%89%B2%E6%96%B9%E5%BC%8F.svg
このページを版も含めて参考文献として引用する場合は、
日本畜産学会編. "ブタ - 畜産用語辞典." Internet: https://animalwiki.yokendo.com/index.php?curid=5946&oldid=12749, 2023-10-23 [2024-10-30].
を使用してください[注 1]
https://animalwiki.yokendo.com/wiki/ブタ
のようにすると、内容が変更された場合など、正しくない引用となる可能性があるので注意してください。


  1. 一例として、IEEE Citation Style GuideWorld Wide Web 形式
    Author(s). "Title." Internet: complete URL, date updated [date accessed].
    著者. "タイトル." インターネット: 完全URL, 更新日 [アクセス日].
    で記述してあります。
営利目的での利用については転載許諾申請からお問い合わせください。

以下の条件に従ってください。

  • 表示 — 適切なクレジットを表示するか、ライセンスへのリンクを提供し、変更があったらその旨を示さなければなりません。これらは合理的であればどのような方法で行っても構いません。
  • 非営利 — 営利目的でこの資料を利用してはなりません。
  • 継承 — もしこの資料を利用したり、改変したり、加工したりした場合には、あなたはあなたの貢献部分を元の作品と同じ条件で頒布しなければなりません。

上記の条件に従う場合に限り、

  • 共有 — どのようなメディアやフォーマットでも資料を複製したり、再配布したりできます。
  • 翻案 — この資料を利用したり、改変したり、別の作品のベースにしたりできます。

このサイトのコンテンツは クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 のライセンスのもとに利用を許諾されています。