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| 読み = うま
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| 英語表記 = horse
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| 学名 = Equus caballus
| 画像 = アラブ(ウマ品種)(雌).jpg
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| 画像のキャプション = アラブ(ウマ品種)(雌)<br>
| 画像のキャプション = アラブ(ウマ品種)(雌)<br>
(独)家畜改良センター提供
(独)家畜改良センター提供
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'''ウマ'''(うま)は、分類学上、[[奇蹄目]](Perissodactyla)、ウマ亜目(Hippomorpha)、ウマ科(Equidae)に属するウマ属(''Equus'')の動物を指す。近世に絶命した[[種]]も含めてウマ属は一般的には5亜属に分類される。そのうちウマ亜属は、草原型、高原型、森林型の3つのタイプに分類される。<br>
'''ウマ'''(うま)は、分類学上、[[奇蹄目]](Perissodactyla)、ウマ亜目(Hippomorpha)、ウマ科(Equidae)に属するウマ属(''Equus'')の動物を指す。
* 草原型は、[[モウコノウマ]](プシバルスキーウマ)とよばれるアジア中央部のステップ地帯に生息する小型馬(体高130cm内外)で、現在もモンゴルで飼育されている。<br>
近世に絶滅した[[種]]も含めてウマ属は一般的には5亜属(ウマ亜属、アジアノロバ亜属、グレビーシマウマ亜属、シマウマ亜属、ロバ亜属)に分類される。
* 高原型は、[[ターパン]]と呼ばれる中近東から南ヨーロッパ、北アフリカ一帯に分布していた中型馬(体高150cm内外)で、1880年に絶滅したとされている。<br>
* 森林型は、ヨーロッパの森林地帯に生息していた大型馬(体高180cm内外)で、1814年に最後の野生種がドイツの西南地域で確認されている。


ウマ(''E. caballus'')は、[[ウシ]]、[[ヒツジ]]、[[ヤギ]]、[[ブタ]]などよりも遅れ、紀元前3500年頃に[[家畜化]]されたと考えられている。[[母系]]における豊富な[[遺伝的多様性]]から、さまざまな地域のウマが家畜化のために利用されたと考えられている。そして、家畜化されたことによる体型の変化をもっとも受けていない家畜ともいわれている。これは、そのまま人間の要求するさまざまな用途に用いられたことを意味している。はじめは[[食用]]と[[使役用]]を兼ねていたとされるが、紀元前2000~3000年頃には交通または情報伝達の手段として用いられるようになったという。また、家畜化されるまでは[[鹿毛]]系統の[[毛色]]が多数を占めていたが、その後は[[青毛]]、[[栗毛]]、[[河原毛]]などの多様な毛色が見られるようになった。これは、当時、外見的特徴(毛色)による[[育種]]がおこなわれたことを示唆している。
== 家畜化の歴史 ==


ウマの[[品種]]の分類は、[[血統]]、体格、骨格、用途や大きさなどによりさまざまな分類がある。<br>
ウマの[[家畜化]]は、[[ウシ]]、[[ヒツジ]]、[[ヤギ]]、[[ブタ]]などよりも遅れ、紀元前3500年頃にされたと考えられている。
* 血統上の分類には、[[純血種]]と[[半血種]]がある。血統が純正なものを純血種とよび、[[アラブ]]、[[サラブレッド]]および[[アングロアラブ]]がある。これらの純血品種を用いて改良されたウマを半血種という。<br>
[[母系]]における豊富な[[遺伝的多様性]]から、さまざまな地域のウマが家畜化のために利用されたと考えられている。
* 体格からの分類には、[[軽種]]、[[中間種]]、[[重種]]がある。軽種にはサラブレッドとアングロアラブ、中間種には[[アングロノルマン]]やフランス原産の使役用の[[ブルトン]]が、また、重種にはフランス原産の[[ペルシュロン]]などが属している。<br>
また、家畜化されたことによる体型の変化をもっとも受けていない家畜ともいわれている。
* 骨格からの分類には、[[東洋種]]と[[西洋種]]がある。[[頭蓋骨]]の発達はよいが、[[顔面骨]]の発達が悪く、全体的な骨格が小さいウマを東洋種とよび、アラブや[[ペルシャ]]が属している。また、西洋種には[[ピンツガワー]]や[[アルデンネ]]が属している。<br>
これは、野生馬のままで人間の要求するさまざまな用途に用いられたことを意味している。
* 用途からの分類には、[[常用馬]][[輓用馬]][[駄馬用馬]]がある。<br>
家畜化の初期は、[[食用]]と[[使役用]]を兼ねていたとされる。
* 体の大きさからの分類には、ウマと[[ポニー]]がある。体高が148cm以下の個体をポニーとして分類している。[[シェトランドポニー]]や[[ハクニーポニー]]など、品種の名前にポニーを用いている場合もあり、この場合、品種の平均的な体高は148cm以下となる。[[日本在来馬]]は体高的にはポニーとなる。
紀元前2000~3000年頃には交通または情報伝達の手段として用いられるようになったという。
 
また、家畜化されるまでは[[鹿毛]]系統の[[毛色]]が多数を占めていた。
その後は[[青毛]]、[[栗毛]]、[[河原毛]]などの多様な毛色が見られるようになった。
これは、当時、外見的特徴(毛色)による[[育種]]がおこなわれたことを示唆している。
 
== ウマの分類 ==
=== ウマ亜族の分類 ===
ウマ亜属は、草原型、高原型、森林型の3つのタイプに分類される。
 
# 草原型<br>[[モウコノウマ]](プシバルスキーウマ)とよばれるアジア中央部のステップ地帯に生息する小型馬(体高130cm内外)で、現在もモンゴルで飼育されている。
# 高原型<br>[[ターパン]]と呼ばれる中近東から南ヨーロッパ、北アフリカ一帯に分布していた中型馬(体高150cm内外)で、1880年に絶滅したとされている。
# 森林型<br>ヨーロッパの森林地帯に生息していた大型馬(体高180cm内外)で、1814年に最後の野生種がドイツの西南地域で確認されている。
 
=== 品種の特徴による分類 ===
[[血統]]、体格、骨格、用途など[[品種]]の特徴によるさまざまな分類がある。
 
# 血統<br>[[純血種]]と[[半血種]]がある。血統が純正なものを純血種とよび、[[アラブ]]、[[サラブレッド]]および[[アングロアラブ]]がある。これらの純血品種を用いて改良されたウマを半血種という。
# 体格<br>体高148cm以下の個体を[[小格種]]([[ポニー]])として分類する。[[シェトランドポニー]]や[[ハクニーポニー]]など、品種の名前にポニーを用いている場合もあり、この場合、品種の平均的な体高は148cm以下となる。また、[[北海道和種]]や[[木曽馬]]などの[[日本在来種]]は、体高的にはポニーと同程度であるが、異なる種として分類されている。148cmよりも体高が大きなウマは、[[軽種]]、[[中間種]]、[[重種]]に分類されている。軽種にはサラブレッドとアングロアラブ、中間種には[[アングロノルマン]]やフランス原産の使役用の[[ブルトン]]、重種にはフランス原産の[[ペルシュロン]]などがある。
# 骨格<br>[[東洋種]]と[[西洋種]]がある。[[頭蓋骨]]の発達はよいが、[[顔面骨]]の発達が悪く、全体的な骨格が小さいがウマを東洋種とよび、アラブや[[ペルシャ]]が属している。また、頭が大きく重い、全体的な骨格が大きいウマを西洋種と呼び、[[ピンツガワー]]や[[アルデンネ]]が属している。
# 用途<br>移動、競技、趣味などを目的とした[[乗用馬]]、馬車や荷車を引かせる[[輓用馬]]、荷物を背につけて運ばせる[[駄馬用馬]]がある。
 
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== 身体各部の名称(関連図) ==
 
=== 外貌 ===
<div class="imgmap">{{filepath:ウマの外貌.svg|nowiki}}</div>
 
=== 体尺測定部位 ===
<div class="imgmap">{{filepath:ウマの体尺測定部位.svg|nowiki}}</div>
 
=== 体尺測定部位(上) ===
<div class="imgmap">{{filepath:ウマの体尺測定部位(上).svg|nowiki}}</div>
 
=== 雌性生殖器 ===
<div class="imgmap">{{filepath:ウマの雌性生殖器.svg|nowiki}}</div>
 
=== 雄性生殖器 ===
<div class="imgmap">{{filepath:ウマの雄性生殖器.svg|nowiki}}</div>


{{refguide}}
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[[Category:う|うま]]
[[Category:う|うま]]
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